
【一般質問】市の基金運用と夜間照明、施設利用時間の改善を問う
令和7年6月定例会において、私は以下の3点について一般質問を行いました。
1.基金の運用状況とリスク管理について
本市の基金総額は、令和7年3月末時点で約162億7,300万円に達し、そのうち65.6%(約110億円)が国債などの有価証券で運用されています。
近年、全国の自治体でも基金運用による利子収入の確保が進む一方で、金利変動による「含み損」が顕在化しており、福岡県内でも福津市(含み損約23億円)や宗像市(損失確定額 約1億5,300万円)の事例が報じられています。
本市の基金も例外ではなく、仮に全てを中途売却した場合の含み損は約10億6,500万円にのぼります。ただし、本市では基金の運用指針を定めた上で、あらかじめ約56億円を預貯金として保有し、緊急時の資金需要に備えており、「中途売却の必要はない」との説明を受けました。本市の基金は満期まで保有すれば元本が保証される国債等の債券がメインであり、運用による利益も7,000万円前後であることも分かった。
私は、市が自信を持って堅実な運用を行っているのであれば、その事実を市民に積極的に開示すべきと訴えました。全国報道でも本市を含む一部自治体が含み損の有無を「非開示」としていたことは、誤解を招くおそれがあります。信頼性ある財政運営こそが、将来への備えとなります。
2.学校・公園の夜間照明の整備方針について
市内の小学校10校と中学校2校に夜間照明が設置されており、主に地域住民のスポーツ利用や学校開放事業に活用されています。一方で、3つの中学校には未設置であり、部活動の地域移行や社会体育の広がりを考慮すると、将来的な需要増に対応していく必要があります。
私は、照明未設置校への計画的整備や、公園への照明設置の必要性についても提起しました。特につつじヶ丘近隣公園では、球技や地域行事での夜間利用希望が高まっており、防犯や災害時の活用の観点からも照明の整備が有効です。
市からは「現時点で照明の新設計画はないが、利用状況や要望を踏まえ調査・研究を進める」との答弁がありました。今後も市民のニーズを丁寧に拾い上げながら、段階的な整備を求めてまいります。
3.公共施設の利用時間単位の柔軟化について
現在、本市の公共施設や学校体育館等の貸出しは1時間単位となっています。しかし、住民からは「30分単位で借りられると便利」との声が寄せられており、特に屋外施設では日没や照明利用の関係で柔軟な対応が求められます。
市からは「現時点では具体的な要望はないが、利用者ニーズの高まりに応じて検討する」との答弁がありました。私は今後、季節や時間帯に応じた柔軟な利用ができるよう制度の改善を働きかけてまいります。
おわりに
市の基金運用は、市民の安心を支える大切な土台です。だからこそ、運用状況を透明にし、リスクに備えた運営を行うことが重要です。また、夜間照明や利用時間など日常の「ちょっとした不便」を改善することで、市民生活の質は大きく向上します。
今後も、丁寧な調査と提案を重ねながら、市民の皆さまの声を市政に届けてまいります。